快適な住まいで
考えるべき、4つの動線。

満足できる家とは、どのような家でしょうか。
人によってさまざまなポイントがあると思いますが、
居住後の満足度に直結するもののひとつが「動線」です。
動線の良い間取りとは、日常生活を行うための移動距離が短く、
ムダな動きをしなくてもいい間取りのこと。
家族がスムーズに移動でき、その動線上の適材適所に
ちょうどいい収納が設けられていることが理想的です。
動線の良い間取りは、余計な時間やストレスを減らして
日常生活をおくることができるというメリットがあります。
私たちは、1日に5分でも10分でもゆとりの時間ができるよう、
生活全般の動線が良くなる最善のプランを考えます。
忙しさに追われず、ゆとりを持って暮らせるようになると、
家族のこと、自分のこと、本当に大切なことに
ちゃんと向き合うことができるようになるからです。

快適な住まいで考えるべき、4つの動線。

同時進行で作業ができる
「家事動線」

主婦ならきっと実感している「名もなき家事」の苦労。細々とした家事をするために、手間と時間がかかるのは家事動線の悪い家。子どもの世話をしながら、洗濯機を回し、料理の下ごしらえもする。同時進行で複数の作業ができるのが家事動線のいい家です。家事の種類はさまざまですが、メインとなる料理・洗濯・掃除の3つを中心に、収納や移動距離、回遊性を考えた間取りにすることで家事効率がぐっと良くなります。

忙しい時間帯をスムーズにする「生活動線」

生活動線とは朝起きてから夜寝るまでの日常生活で生じる動きを示しています。洗面所、クローゼット、ダイニングなどの間取りを中心に動線を考えます。時間のない朝の身支度など慌ただしくなる時間帯に家族みんなの動きが重なる問題を回避することです。洗面室は2人並んでも身支度のできる広さを確保し、家族がスムーズに行き来しやすい動線を考える必要があるでしょう。

プライベートな部分は
見せない「来客動線」

最近ではゲスト専用の部屋が減り、その代りに家族や友人など身近な関係の「来客動線」の配慮が必要になりました。お客さまが使用する場所はトイレや手洗いで、小さな子どもがいる場合は洗面所を使用する回数も増えます。生活感の出る洗面所を使ってほしくない場合は、玄関付近にトイレや手洗いを設けることもひとつの考え。しかし、来客動線を優先しすぎると、普段の生活が不便になるので、ほどよいバランスが大切です。

ルールを習慣化する
「子ども動線」

子どもが自分で片づけや整理整頓、学習ができ、習慣化しやすいように配慮した計画が「子ども動線」です。子どもが家に帰ってきて、どこで手を洗い、どこにランドセルを置き、どこで宿題をするのか。共働きの家庭では、いつどこで親子のコミュニケーションを取るのかなどを考えます。子どもにルールを習慣化させることは、子育ての負担を軽減し、美しい空間をキープすることにもつながります。

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家の中をぐるりと回れる動線がある間取りを「回遊性のある間取り」といいます。
回遊性があることで移動距離を短くすることができ、家事動線もよくなります。
いろいろな動き方ができるので、毎日の生活に飽きがこないのもメリットです。
キッチンだけでなく、玄関や水まわりなど、どんな狭い場所でも回遊を意識することで、使いやすさが格段にアップします。

家族構成から、
ゼロから考える。

私たちがつくる家に同じ家は2つとありません。決まったフォーマットはなく、敷地や周囲の環境に合わせてゼロからつくり上げていくので、自由度が高く、柔軟な間取りの提案ができます。プランニングの際、最初に考慮すべき項目は家族構成です。例えば、最初は夫婦二人だけの生活から、家族が一人、二人と増え、子どもの成長、巣立ち、いずれは定年後の夫婦水入らずの生活など、将来を見据えた間取り計画が必要です。だからこそ、将来不便を感じないように、私たちは「成長に合わせて変化」する家づくりをおすすめしています。住み方をフレキシブルに変えることができる、可変性のある間取りや収納を最初からしっかり考えておくことで、長く快適に住み続けることができます。

家族構成から、ゼロから考える。
家族の気配をいつも感じられる家。

家族の気配をいつも
感じられる家。

家には雨や風、寒さや暑さなどの環境から家族を守る役割だけでなく、安らぎや喜びを分かち合い家族の絆を育む場所としての役割もあります。私たちは家族のつながり、特に親子のコミュニケーションを大切にした家づくりをしています。ポイントは家族が自然に集まるようなリビング作り。リビングに通路の役割を持たせて通り道にすることで家族が顔を合わせる機会を増やしたり、あえて子ども部屋を狭くし、居心地のいいリビングで過ごしたくなるようにしたり。リビングの中にひとりひとりがくつろげる空間を作ったり、家族共有のスペースを設けたりするのも人気です。最近はLDKにカウンターを造り付けることも多く、子どもが勉強をしたり、親がPC作業やミシンがけをしたり、家族がそれぞれ別のことをしていても、なんとなく互いの存在が感じられて安心できる場所になります。

造作家具・収納も
一緒に設計しましょう。

まっさらな状態から始める私たちの家づくり。外観デザインや間取り、住宅性能などあらゆる要素で高い自由度がありますが、その中には内装に調和し、使い勝手の良さで暮らしやすさを向上させる造作家具の存在があります。商品として規格化された家具を置くのも決して悪くはないのですが、できる限りその家、そこに住む人に合ったものをつくるのが本来の家づくりだと私たちは考えます。川西工務店では設計の段階で造作家具や収納のプランも組み込み、建築工事と同時に大工が製作していきます。大工仕事の造作家具は既製品と違い、色や質感、雰囲気、サイズなどを、室内にぴったりと調和させられることができ、見た目にも美しく、全体のイメージを統一させることができます。また、造作家具や収納をうまく組み合わせれば、家事動線がよくなり、片づけしやすくなるのもメリットです。

造作家具・収納も一緒に設計しましょう。
動線を配慮した無垢材フローリング。

動線を配慮した
収納のバランスが大切。

数あるリクエストの中でも多いのは「収納を多くしてほしい」という声。その理由を訊ねると「物が多すぎて片づかない」「収納があっても使いにくい」「そもそも収納する場所が足りない」など、人それぞれに事情があるようです。家事がはかどらない、家事動線が悪いと感じている家も、実は収納が原因であることが多いのです。収納が上手にできない一番の理由は、収納すべき場所に収納するスペースがないこと。片づけたい物が収納の大きさに合っていないことも原因のひとつです。収納が多ければ片づけやすい家になるかというとそうではなく、人の動線に合わせた適材適所に収納をつくってこそ、片づけやすい家になるのです。「収納と動線はペアで考える」ということが使いやすい収納の基本。家族それぞれが、いつどこで何をするのかに着目しながら、収納の配置や大きさを考えていくといいと思います。

イメージした暮らしに合う
照明やコンセントを。

家づくりで間取りや収納などと同じくらい重要なものが、照明やコンセントの配置です。部屋の明るさはもちろん、利便性やイメージなどにも影響してくるので、あらかじめしっかりと計画を立てておく必要があります。川西工務店では、コンセントや照明の配置はすべて寸法を図面化して、全数現場確認しています。位置や高さなどは、家を建てた後に変更することが難しいため、しっかり確認しておくことが大切。判断が難しいかもしれませんが、今の暮らしをベースに考えるとイメージしやすく、暮らしの不満も解消できるのでおすすめです。さらに、新居で叶えたい生活スタイルを念頭に置いて考えると、よりいいかもしれません。施工後にお客さまから「このコンセントがいい仕事してくれます」とか「ペンダントライトの灯りに癒されています」といった感想を聞くと、ご提案した暮らし方の答え合わせができたようで、とてもうれしく思います。

イメージした暮らしに合う照明やコンセントを。