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2021.10.26 update
坪単価が安いから、新築が安く建てれるとは限りません。
#土地 #新築 #役に立つはなし新築を検討される際に「坪単価は?」ということを聞かれることもあるのですが、「いくらです」というのは非常に難しいです。坪単価をベースに、どこで新築するのかというのは、数字だけ見ればわかりやすいように思いますが、実は坪単価の定義というものがなく、会社によって坪単価の算出方法が違うからです。他社と比べる場合も、仕様やどこまでが含まれているかで違ってくるからです。
ここでは、資金計画を立てられる際の参考にしてもらえればと思い投稿しました。「坪単価が安い=安く建てれる」ではないからくりをお話したいと思います。
本体工事 70%程度(躯体工事・仕上げ工事・設備工事)含む
付帯工事 15~25%程度
諸経費 5~10%程度
家の大きな予算配分で言えば、上記のように割り振られます。
まず、本体工事というのは、建物として見た目も、内装工事もほぼ完成した状態につくりあげていく家本体の予算の事です。この部分の事を坪単価という会社もおおく存在します。しかし、家として完成したとしても「生活する」という観点からすれば足らないものも多くあります。
諸経費に関しては、割合としては少ないですし、おおむね皆さんが思っているような、保険料や引っ越し代、家具、家電など、どのくらいかかるか自分で算出することができるので、諸経費の部分の予算は把握できているように思われます。
それが次に説明するものがおおむね「付帯工事」に当たるのですが、ここポイントです。
ここであげる付帯工事とは、
- ①主にエアコンのスリーブ工事やテレビ・インターネット・LANケーブル配線などの細かい電気工事
- ②地盤改良費(改良がある場合)
- ③カーテン
- ④照明
- ⑤外構工事(テラス・バルコニー・ウッドデッキ。カーポートなどのエクステリア工事費)
- ⑥お庭などの造園工事
- ⑦玄関アプローチや門などの工事
- ⑧外部給排水工事
- ⑨火災報知機・屋外付帯設備工事
- ⑩造作家具
などの項目があげられます。
ピンクの線を引いているものは、付帯工事でありながら、必要な工事になります。⑤⑥⑦の工事は、規模や仕様により大きく金額の差が出ますが、それなりの予算がかかります。上記を見てもわかるようにおおむね、生活するには必要な工事になるです。
ですが、会社によってはこのような工事をオプションとして後で追加工事とし、結局最初の予算より200万~300万円アップいう現状を耳にします。坪単価だけでその会社に決めて新築してしまうと、コスパの魅力で新築したのに、不満だけが残ってしまいます。
上記で上げる10個の項目を入れると入れないでは、工事予算の総額が変わってくるので、坪単価にも大きく影響してきます。
例えば、35坪とした場合総額が2500万だと坪単価が71万円ほどになりますが、総額が2800万円だとすれば、坪単価が80万になります。総額でいうと300万程の差がありますが、2500万円の家は最初の「本体工事」のみの金額なので、最終的に建てられる金額ではありません。結局、オプションで追加しなければならず、最終的には2800万円と坪80万円の新築を建てることになりました。
ちなみにですが、上記の35坪の表記も床面積と施工面積とでは大きく産出方法が違います。「床面積」は、外壁や柱の中心線で囲まれた「壁芯面積」のことをいいます。壁で囲まれていない部分は延べ床面積に含まれません。延べ床面積に含まれない部分としては、ビルトインガレージや駐車場、バルコニー、ひさし、ポーチなどの、上記の条件に当てはまらない、外部の部分を含むか含まないかでも坪単価の金は変わってきます。
これが「坪単価が安い=安く建てれる」ではないからくりなのです。
上記のことを踏まえても坪単価だけでは、家は出来ません。それに付随してくる工事もオプションという名目で追加されるのですが、生活するためにも必要なのです。
ここで私たちが言いたいのは、
私たちが新築している提案型の高性能住宅は決して安い買い物ではありません。ですが、最初のプランの段階から普通では坪単価にいれない、付帯工事も含めた「最終的にお客様が支払う金額でお伝え」するようにしています。それは、家を建てるという営利目的だけではなく、お客様の立場になったときに、とてもシンプルで分かりやすく、安心して家づくりに取り組んでほしいという思いからです。だから、最初の見積もり段階で金額を調整し、価格にご納得頂いてすすめているので、そのあたりはご安心して頂けると思っています
これから新築をご計画する際には、坪単価の考え方だけにとらわれない、資金計画をたててもらえればと思います。
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