• 2022.08.06 update

    土地探しが先か?住宅会社選びが先か?

    #土地 #役に立つはなし 

    新築を計画しようとする場合、「家を建てようと思い、建てる土地を探さなければいけない」という方もいるでしょう。
    そもそも、家を建てる前に土地を先に購入しておく必要はあるのでしょうか?

    必ずしもそうではありません。

    土地と建物は一緒に考えなければなりませんが、結論からいいますと、住宅会社を先行で選ぶことをおすすめします。

    このことを知っているのと知らないでは、住宅ローンにも大きく関係してくることなので、参考にしてもらえると嬉しいです。

    土地を探す際に、価格以外に場所や子供の学区、職場からの距離感など様々な要素を考えて購入を検討するかと思います。一般的な流れでよくあるケースですが、土地を購入(ほぼ決定段階)で次に、建築会社を探すという流れになると思います。

    例えば、不動産業者で気に入った土地が見つかった場合、その土地で決める際は、一旦「仮押さえ」が必要になります。仮押さえというのは、とりあえず「自分が買います」という意思表示をすることです。しかし、一般的に土地の仮押さえの効力は2週間が相場です。2週間以内には契約をしなければなりません。どこで建てるかいつ建てるかもわからないような状態で購入を決めなければなりません。

    次に、住宅ローンの観点からお話ししますと、住宅ローンは家を建てる人のためのローンで、土地を買う場合は融資してもらえないんです。(案外このことをご存知ない方も多いです。土地を現金で購入できればいいのですが。)

    そのため先に土地を買うための「つなぎ融資」や「土地先行融資」という方法がありますがこれらの融資は住宅ローンに比べて金利が高く設定されています。

    そのため、地を先に購入し、家を建てて引渡しを受けるまでの間、その高い金利から発生する「利息」を払い続けることとなり、総予算の観点からしても高くなってしまいます。

    もちろん、その期間が長ければ長いほど、支払う利息は増えて、無駄な経費が掛かってしまいます。そして、土地を先に決めてしまうと、急ぐ気持ちが先行し、色んな住宅会社を見ながら比較・検討することができなくなり、家づくりを楽しめないのです。

    焦りから住宅会社を決めて建てたけど、自分で納得できずに建てたケースに陥ってしまいます。

    そうならないためにも、

    住宅会社を先に決めることで、その住宅会社の建築予算を把握し、予算や仕様を吟味することができ、金利という無駄な支払いを最小限に抑えることが出来ます。

    つぎに住宅会社の選び方ですが、

    例えば、3500万の総予算と考えた場合、

    ①【土地500万+住宅3000万】 住宅会社を先に決めて土地を購入

    ②【土地1000万+住宅2500万】 土地を決めてから住宅会社を決めた場合

    どちらも総予算は同じですが、内訳が変わってきます。①の場合、本来新築したい住宅会社が3000万円かかるというのがわかっています。その場合その住宅会社で新築する場合、土地を500万円に抑えなければなりません。土地の予算をおさえたことで建てたい住宅会社で新築することができたケース。

    ②のケースは、本来建てたい住宅会社の予算は3000万円だが、土地を1000万円で先に購入したため、総予算があわず、2500万円という予算に合わせた住宅会社選びになりあきらめたケース。

    住宅会社の予算が見合えばいいのですが、多くの人が土地を事前に購入した場合、建物にかける予算がなくなってしまうのです。結局、同じ予算でありながら、選ぶ順番が違うだけで、「建てたい住宅会社」ではなく、「建てられる住宅会社」を選ばざるを得ない状況になるのです。そう言った視点から見ても、住宅会社先行をお薦めします。

    ちなみにですが、造成地であれば最初から金額が決まっているので、安心できる部分ではありますが、造成地以外の場合、土地も不動産の方がみておすすめする土地と建築士が見てのおすすめする土地は違います。住宅会社を先に探しておくと、土地探しのアドバイスや家づくり、複雑なお金の流れもトータルで相談をすることができます。不動産の方はあくまでも、土地を購入するまでのお付き合いです。

    このような情報を事前に知っておくだけで、土地や住宅会社選びも変わってくると思います。

    ぜひ、後悔のない資金計画で参考にしてもらえたら嬉しいです。

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